いきなり訳の分からない図ですみません。
この図は、脳のエネルギー推移と「うつ病」の状態の関係をまとめてみたものです。
なぜこのような図を作成したかと言うと
・現在うつ病かもしれないと悩んでいる人
・知人、友人から「自分はうつ病かもしれない」と打ち明けられた人
というような人に読んでもらって
早期治療の大切さを分かってほしい
からです。
早期に処置・治療すれば早く元に近い状態になれると考えています。
僕自身の経験とあわせて「脳のエネルギー推移とうつ状態との関係」をカンタンなイメージ図とすることで、早期治療開始の重要性を述べたいと思います。
僕自身は「うつ病」の一歩手前の「抑うつ状態」という診断を受けました。
会社を休職し、2か月半の休職期間を経て現在は元の職場に復帰しています。
初めて「抑うつ状態」というものを経験して思うのは、
「自分もよく理解していないからどう対処していけばいいか分からない」
「経験していない人は理解できていなくて当然なので良いアドバイスをもらえない」
ということです。
このため、休職期間中に「うつ病」について、下記を通して理解を深めてきました。
・精神科の先生との会話
・現在うつ病の友人、過去にうつ病を患って復帰された方の体験談
・うつ病関連の書籍
うつ病はよく「脳のエネルギーが欠乏している状態」と言われています。これはイメージとしては本当にピッタリだと個人的には納得してます。
この脳のエネルギーの低下が進む前に、医療機関での受診とストレス源から離れることで早く回復しなければならないと思っています。
脳のエネルギー推移と「うつ状態」の関係イメージ図の用語説明
以下に再度イメージ図を示します。あくまで個人的な考えであることをご了承ください。(また、双極性障害はこの限りではないと思いますで併せてご了承ください)

この曲線グラフについて順を追って説明します。
縦軸:脳のエネルギー量
→矢印の方向に行くほどエネルギーが高い(正常状態)。下に行くほどエネルギーが低くなる。
ここでは脳のエネルギーを「意欲、本能に基づく行動の源」と定義します。何かしたい、寝たい、食べたい等という欲望のための行動に必要なエネルギーです。
このエネルギーが低くなると「やる気がでない」、「物事に関心が持てない」などの症状になっていくと考えます。
横軸:期間
→分とか時間単位ではなく、数か月~数年単位の長い任意のスパンとします。矢印の方向に行くほど期間が長くなります。
縦軸と横軸の中の4ゾーン:心の状態
→ここでは以下のように定義します。
平常時:気分が落ち込むことなく過ごせている状態
一時的な気分の落ち込み:ストレスなどで気分が落ち込むが、一晩や数日で平常時に戻る状態
抑うつ状態:気分の落ち込みが晴れることなく数週間持続し、軽い心身の症状が現れる状態
うつ病:重い気分の落ち込みが続いて心身の症状も重篤化し、希死念慮が発生することもある状態
赤の曲線:適切な処置・対応をした場合の脳のエネルギーの推移
赤の点線:適切な処置・治療をしなかった、または遅れた場合の脳のエネルギー推移
この脳のエネルギーの曲線が、4ゾーンのどこにあるかで心の状態と対応します。
☆印:適切な処置、治療を開始した時点
→ここでは「抑うつ状態」の時に治療を開始したという条件になっています。
黄色の大きな矢印:ストレス
→人間関係や仕事の量や難易度による心身へのストレス。脳のエネルギーを大きく消費させるモノ。
青色のボックス:自然治癒力(正常状態)
→人間に本来備わっている自然治癒力が正常に働いている状態を指しています。体調によっては正常ではなくなる可能性もあると認識ください。
水色の逆三角形のボックス:自然治癒力(低下状態)
→過渡のストレスにより脳のエネルギーが枯渇し、本来の自然治癒力が低下している状態、または自然治癒力を超えるストレスにより心身の症状が出ていることを表しています。
心の状態がグラフの下のゾーンに行くほど、自然治癒力が低下するイメージです。
点線の白色ボックス:適切な処置・治療
・ストレス源からの隔離
・医師の指示による服薬(抗うつ、睡眠導入剤など)、その他療法
・十分な睡眠をとる
などが挙げられます。
点線のグレーのボックス:心身の症状
→イメージ図に記載のような多種多様な症状が発生する場合があります。
僕の場合は、以下のような症状でした。
・頭痛
・意欲、関心の低下
・思考、判断力の低下
・体重減少
・無表情、無口(声がでにくくなった)
・睡眠障害(眠たくない、眠っても夜中目が覚める、睡眠時間少ないのに眠たくない)
・疲労感、倦怠感
脳のエネルギー推移と回復過程のイメージ説明
今回の脳のエネルギー推移は、何らかのストレスで脳のエネルギーが低下して「抑うつ状態」にまで落ちた時に、医師などによる適切な処置・治療が入ったものとしています。
そして、投薬やストレス源から離れることで自然治癒力とともに回復傾向になるまでをイメージしてます。
適切な処置・治療が入った場合(赤の実線)
ストレス源から離れたり、投薬が始まってすぐには脳のエネルギーは回復しません。薬や自然治癒が効き始めるまで時間を要するためです。
また投薬は、基本的に患者のツライ症状を対症療法的に抑えている間に、自然治癒力を高めて回復に向かわせる意図で処方されると主治医から聞いています。
抗うつ薬などで気分の落ち込みを抑えていきますが、効果が出るまで2~4週間(個人差や薬による)程度必要とし、そこから本来の自然治癒力で脳のエネルギーが回復していくイメージです。
自然治癒力を高めるには
・バランスの良い食事をとる
・質の良い睡眠をとる
・自分が心地よいと思うことのみを行う
などが考えられます。
しばらく治療を継続すると、小さなアップダウンを繰り返しながらエネルギーが回復していきます。このアップダウンは、まだストレスに対処できる心の状態にないため、ちょっとしたストレスで気分の落ち込みが起こるためと考えます。
僕の場合は、診断書をもらう4か月前から体調の異変を感じ始めていました。
いよいよ仕事で他人や取引先に迷惑がかかるレベルになっていることを自覚して精神科を受診したのですが、「抑うつ状態」と診断されて2か月ほどの自宅静養を勧められました。

その方が自分のためにも良いはずとは分かっていたのですが、仕事を放っておけないという思いから薬を飲みながら仕事を続ける選択をしました。
しかし、その一週間後には仕事で普段はしないような大きなミスをしてしまい、診断書を出してもらって休職となったのです。
休職開始後、2週間くらいは外に出ることもせず、ただ罪悪感と自分の弱さを責める日々でした。
食欲もなく睡眠もろくに取れず体調も下降を続けます。
その後、薬が効き始めたのか少しずつ意欲が出てきました。
薬に頼りながらですが睡眠時間も増え、落ち込むことも少なくなってくるのを実感していきました。
しかしそこで無理をするとまた体調が悪化し、活動セーブするというアップダウンを繰り返していますが、平均的に調子は上向いてきているのを感じています。
適切な処置・治療が遅れた、またはしなかった場合(赤の点線)
ある時点で適切な処置・治療を行わなかった場合は、赤の点線のようなイメージで脳のエネルギー低下に伴い、心身の症状悪化と新たな症状発生、自然治癒力が低下するものと考えます。
そのため、前項の赤の実線(早期治療あり)に比べて回復期のエネルギーは比較的緩やかに回復するため、正常ゾーンに戻るまでにそれ相応の期間を要することになると見ています。
よって処置や治療のタイミングは早ければ早いほど良いと思っています。
さいごに
繰り返しますが、あくまで個人的な考えであることをご了承ください。(また、双極性障害はこの限りではないと思いますで併せてご了承ください)
自分の経験と他の患者さんや医師との会話の中で、僕個人の頭の中でイメージしたものであり、何らかの数値で実証されたものではありません。
しかし、早期治療開始が早期回復に向かうことは医師も経験的に分かっています。
うつ病かもと悩んでいる方は、ますストレス源から離れること、それでも良化しないようであれば医療機関の受診を勧めます。
自分の知人・友人から「うつ病かもしれない」と告白されれば、早期治療の重要性を説いて医療機関を受診してもらいましょう。
メンタルヘルスでの職場の離脱は、会社にとっても患者にとってもマイナスです。
もちろん会社勤めでなくても、マイナス面はたくさんあります。
予防のための環境改善と、調子悪そうな従業員や知人・友人がいたら声掛けしてみるなどしてみましょう。
僕は実際に「抑うつ状態」になりましたが、当然経験したことがない人は親でも妻でもしっかり理解はしてくれません。これによって家族関係も悪化することがあります。
うつ病が「脳の病気」であることが認知され、偏見無く正しい治療へ誘導される社会になることを望みます。
そして、さらにこの世からうつ病がなくなればいいです!
まずは自分の体調と心の叫びに正直に向き合い、自分の置かれている状況に気づくことが大切なことは言うまでもありません。
おわり
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