旦那も離婚を考える?「うつ」休職で試されるアラフォー夫婦の関係【実体験談】

こんにちは。
「うつ」で休職し妻との離婚も考えた、てるまえです。

家庭を持つ働き盛りの男性で、特に仕事が大きな要因で「うつ」により休職した方の中には何人かいるんじゃないでしょうか。

妻と離婚した方がお互いのために良いのでは?

と本気で考えた人が。

休職した夫の側ではこう考えている方も多いはずです。

  • 家族には今の状態を理解してほしいけど無理だろうな
  • こんな弱いオレは、本当に社会復帰できるんだろうか
  • せめて家事くらいはやりたいけど、それもできない・・・
  • 自分ひとりだけなら何とかなるけど、経済的に家族を養っていけるのか
  • いっそのこと離婚した方が楽になれるかな・・・

などというように精神的にも肉体的にも苦しいのです。



しかし、「うつ」で苦しいのは患者となった本人だけではありません。

「うつ状態」、「うつ病」を経験したことがない妻の立場からすると、

  • 本当は怠けてるだけじゃないの?
  • 住宅ローンや教育費とか・・・経済的に大丈夫かな?
  • あなたは家でゴロゴロばかりして私だけ家事に育児も・・・
  • あなたはいつも暗い雰囲気で一緒に居るだけで気が滅入るわ・・・
  • ご近所さんからどう思われるか・・・


というように、パートナーも「不安」「家事育児の負担増」などで相当なストレスに苦しむのです。
もちろん夫と妻で逆のケースも同様です。

お互いが苦しんでパートナーも精神的に追い詰められたり、最後は離婚に至ったケースも多々あるようです。

その判断に「良い」とか「悪い」とかは無い


と思います。


お互いが苦しみから逃れるために選んだ手段ですから。

そもそも「結婚」して「婚姻関係を持つ」こと、「男は外で稼いでなんぼ」がまだまだ当たり前という世の中が、こういう苦しさを生み出しているのかもしれません・・・。

夫は仕事、妻は家事の画像



僕も医師から「うつ状態」と診断され休職を経験しました。
現在はかなり状態が良くなり、医師から「復職可の意見書」をもらって復職することができました。

ですが冒頭に述べたものと同様に、僕もそれなりの苦しみを味わいました。
そして結婚して10年目ですが、夫婦仲もこれまでにない険悪な状態が何度もあり、正直離婚も考えました。

それでも何とか乗り越え、今は

離婚という言葉を出さなくてよかった

と思っています。

ステレオタイプな考えかもしれませんが、やっぱり好きで結婚した妻と、二人の間に授かった子供たちと同じ屋根の下でこれからも暮らしていきたいからです。

言いたいことを先に言わせてもらうと

・家族や身近な人が幸せでないと自分も幸せになれない

・無意識でも、自分が組織のなかで主役を張ろうと意気込まないことが大切

・自分の気持ちがワクワクする方へ物事を選択していくことが心を強くする

ということです。

これに気づけた時に気持ちに余裕が生まれ、前向きになることができました。

もともと休職したときは

元の状態に戻らないといけない

と思っていました。


うつ病の再発率は50%程度」と言われています。

非常に再発の多い病気であるとのデータがあります。

この試練を本当の意味で家族とともに乗り越えるには、「元の状態に戻る」ことではなく

家族の絆をさらに強固にしながら己も大切にし、己の精神構造を再構築する

ことが重要なんだと僕は思います。

精神論だけでどうにかなるものではないかもしれませんが、精神と肉体は繋がっています。
自分でも苦しみ、悩んだ末の持論です。


どのように夫婦の危機を乗り越えたかを僕のケースを共有して、同じような境遇の方の家族関係あなた自身の人生が、より良いものになっていくための参考になれば嬉しいです。

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休職直後~3週間までの家庭内状況

妻には、いよいよ僕の体調が悪くなったと感じたときに事前に休職のことは相談していて、「万全を期しての休職」のつもりでした。

妻は、

「真の理解はしてあげられんけど、自分で決めたことならこっちからとやかくいえることじゃない。」

と僕の状況を受け入れてはもらいました。


会社を休職した直後は、仕事のプレッシャーから解放された安堵の気持ちでいっぱいでした。

「さぁ~、しっかり休んで一人旅でもして復帰すっかぁ!」

という感じです。



しかし、次の日にはそんな気持ちは吹っ飛びます。

いちおう休職前に業務の引継ぎはしていましたが、会社からの業務に関する問い合わせメールや電話、さらには休職のことを知らない取引先からも電話などがありました。

・僕のせいで業務を滞らせてしまった
・引継ぎした人に申し訳ないな
・忙しい時に僕だけ逃げてしまった


などの罪悪感と自己嫌悪にしばらく悩まされることになります。

落ち込む男


それとともに

睡眠障害が顕著になる⇒体調が悪化⇒不安が募る⇒睡眠の質が悪化⇒・・・

のループにハマってしまい、ダークサイドに引っ張られてしばらくは布団の中で過ごす日々でした。

頭痛は常に激しく、睡眠不足から頭はボーっとして「お風呂で頭を洗ったかどうか」とか、たまに外出しても「何しに外出したんだっけ?」みたいにポンコツ人間に成り下がっていました。

それでも、過去にパニック障害を乗り越えた経験があるので「〇にたい」というような気持ちは無く、

今回の試練も乗り越えて成長の糧にしてやる

という想いは持っていました。
処方された薬と休養で体調も少しずつ良くなっていき、このまま行ければ「元の状態」に戻れると思っていました。

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妻のストレスが爆発

休職前に妻には

「家ではいつも通りで接してちょうだい」

と話をしていました。

妻は良くも悪くも本当にいつも通りに接してくれました。

ダークサイドから少しずつ回復傾向になった僕は、自分の心身回復に専念するためにそんな彼女に甘え

・家でゴロゴロ
・図書館へ入りびたって読書
・一人日帰りキャンプ
・一人実家に戻って地元の友人と会う
・ブログを始めてみる

など自分の好きなことをするように過ごしていました。

家事や子供の相手をしたあとは疲労感や頭痛がでてしまうため、ゴミ出しと子どもを風呂に入れる以外は家のことはほとんどしない(できない)状態でした。

こんな状況がしばらく続いたとき、明らかに妻の表情は「疲労感」に満ちていました。

日々の仕事と家事育児、僕が激しく動けないので子どもの遊び相手、さらに子どもが学校で骨折してしまい通院や学校への送り迎えで大変な状況だったと思います。

そこに使えないおっさんが一人・・・。

僕もできる範囲で家事育児をやってきたつもりですが、できることは限られています。
暴れたい盛りの男児二人を見てるだけで頭痛がするので、基本子どもは放置していました。

さすがにこの状況にストレスが臨界点を突破してしまったのでしょう。

ある時からあきらかに機嫌が悪くなり、普段だと1日で切り替える彼女が1週間たっても目も合わせない、口も利かないという態度をとりました。

それでもここで無理をすると回復が遅れるという想いもあり、僕は嵐が過ぎるのを待ちました。


しかし妻の不機嫌は子供たちにも伝わり逆に子どもたちは僕の方へ寄り添うようになってしまったのです。

子どもたちは母の異様な雰囲気を恐れ、距離を置くようになってしまいました。



当然いつものように、毎日子供の世話や家事を淡々とこなす彼女でしたが、さすがにこの状況は堪えたのでしょう。

ある朝、突然何も言わずに家を出てからしばらく帰ってきませんでした。



「彼女なりにストレスを解消させよう」としているのだろうと理解し、特に僕からはなにも言うことはなかったですが、それでもそれは僕にもストレスになり、少しずつ上向いていた体調がまた大きく落ち込んでしまいました。

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妻と向き合うこと

普段僕は、妻の機嫌が悪い時はただ機嫌が直るのを待ちます。
彼女はいつも自分の中でストレスを解消し、次の日には気持ちを切り替えてくるからです。

そして、妻は僕がやると決めたことはことはだいたい理解を示してくれます。

いちおう日ごろから感謝の気持ちを言葉で伝えたり、家の中ですれ違いざまにハグしたりお尻触ってみたりとスキンシップもとっていたので夫婦仲は良いと思っていました。



なので今の僕の状況も、きっと妻なら理解してくれるだろうと信じきっていました。

しかし、今回の雰囲気はスキンシップどころか声をかけるのも思いとどまらせるような「負のオーラ」を放ち続けています。

毎日僕は自分を責めました。

僕のせいで、妻を苦しめてしまった・・・


いちおう日ごろから感謝の気持ちを言葉で伝えたり、家の中ですれ違いざまにハグしたりお尻触ってみたりとスキンシップもとっていたので夫婦仲は良いと思っていました。



なので今の僕の状況も、きっと妻なら理解してくれるだろうと信じきっていました。

しかし、今回の雰囲気はスキンシップどころか声をかけるのも思いとどまらせるような「負のオーラ」を放ち続けています。

毎日僕は自分を責めました。

僕のせいで、妻を苦しめてしまった・・・

普通の状態であれば考えなかったであろう

「離婚した方が彼女のためにもいいのかな」

ということが頭をよぎるようになり、さらに悩むようになってしまったのです。

こんなに精神的に弱い僕が家族を幸せにすることはできない

そして「今の家はどうしよう」とか「子どもの養育費をどうしよう」とか、起こってもいないことでムダに悩みのタネをまき散らしていきました。

そんなダークオーラ全開の時に、借りていた本を返却しに行った図書館で、聞き覚えのあるD・カーネギー著の「人を動かす」がたまたま目に入ったので何となく借りてみました。

そこには人間関係を良くしていくためのヒントがたくさん書かれていました。

そこから学んだのは以下のようなモノです。

・人はみな自分が主役でありたい、自分のことを話したいし承認されたい

・今の状況を良い方にとるか悪い方にとるかは自分の気持ち次第


・「今ここにあるモノ」でどうすれば最善を尽くせるかと考えるクセをつける


ひとまず、このままムダに悩み続けても仕方ない。


まずは早起きして子どもがまだ寝ている時に、朝食の用意をする妻に話しかけました。

僕

最近顔色が良くないけど、体調が良くないん?

妻

別に体調は悪くないけど

僕

それなら良かった
オレの言動でなんか問題があったんかな?
だとしたらできる限りのことはするし

妻

そういうわけじゃないけど・・・結局子どもにやかましく言うのはワタシだけで、子どもからの反発はあるし、ご飯も母ちゃんが作ってあたりまえみたいな感じになっとるのがイヤで・・・。

僕

それは確かにそう思うわな・・

妻

ワタシも細かいことでイライラしとるということは自覚しとるし、父ちゃんもこういう状況だから仕方ないとは思っとるけどイヤなもんはイヤじゃけん・・・

僕

それは母ちゃんの性格だからいいんじゃない?

オレもこんな状況で申し訳ない

でも、今は無理せずできることだけをやって早く回復して母ちゃんの負担を減らしたいと思っとることは分かってほしい

僕

子どもたちには、オレのやり方になるけどできる範囲で相手するけん、少しオレに任せてみてくれんかな?
母ちゃんまでこれで体調悪くなったらオレもツライから・・・

僕

まずは子どもたちと一緒に寝てやってあげて
みんな本当は母ちゃんと一緒に寝たいんじゃけん

妻

わかりました・・・

休職前は仕事でほとんど家にいなかったので、家のことは妻に任せっぱなし。

料理のことも、子育ての方針も基本母ちゃんのやりたいようにやってもらえばいいと思っていました。

特に料理と子育てに関しては人一倍こだわりが強い人なので、なるべくその領域に踏み入れないように心がけ、それが妻のためだと思っていました。

それはそれで良かったのかもしれませんが、やはり妻一人でやり続けるにはキャパオーバーだったのでしょう。

些細なことですが、細かいストレスの積み重ねで夫婦関係はどうなってしまうか分かりません。

僕からすれば「もっと手を抜けばいいのに」と思いますが、妻のやりたいことに真っ向から反論しても生産的ではないと考えるようになりました。

そこからは僕のやり方で、

妻のいない場で子どもたちとコミュニケーションをとり、その結果を妻にも共有する
(母ちゃんの前では見せないような言動を共有して、子どものことをお互い理解し共通の話題とする)

夕飯を手抜き料理だけど、妻が仕事から帰ってくる前に用意する
(僕の手際の悪さを見たら逆にイライラするだろうと思って・・・)

をするようにしました。

あとは、なるべく妻が一息つける時間が作れるように僕ができることを探して片づけてしまおう。

彼女はめったに愚痴や弱音をはきません。ストレスを自分の中だけで解消しようとします。

ならばストレス自体をためない生活環境にすることを考えよう。

正直、最初は家事の後は頭痛や疲労感がありました。それでも家庭内が楽しくないと何も楽しめないと思ってできる範囲で継続してみました。

そうすると


妻が一息つける時間が増えた
二人で子育ての相談をするようになった

僕の体調や今後のことを話せるようになった
脚のマッサージをしてあげれるようになった(脚がむくみやすいらしい)
妻の日々の苦労がよくわかった

妻の機嫌も良くなり、少し肩の力が抜けたような感じを受けました。
スキンシップもとれるようになりました。



この方法が自分のために良かったかどうかは分かりませんが、家族の雰囲気は前より良くなったように思います。

家事もテキパキ・イクメンパパにとっては当たり前のようなことかもしれませんが、僕にとっては新しいことへの挑戦に等しいものでした。

これまでは、一家の稼ぎ頭として控えめながらも「オレが大黒柱だ」と無意識に思っていたと思います。
この無意識が家族の本当の気持ちを見えなくしてしまっていたのかもしれません。

家庭内では妻が主役、子どもが主役。父ちゃんは名脇役でいい!

これで良かったと思い込みます。

そうすると、みんなを輝かせるにはどうしたらいいかを考え始めてワクワクするからです。

こう思えたのは、結局は妻や子どもたちのことが好きだからできた事だと思います。

そうでない場合は、改めて夫婦や家族関係を見直してみるのもいいかもしれません。

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さいごにブログの世界に感謝

この記事を書いている時点では、僕はまだ復職前の状況です。

復職後に体調が悪化し、家族にさらなる試練が待っているかもしれません。
そうなった時のために、「今の状態を記録として残しておく」というのもこの記事の目的です。

もちろん悪い方向にいかないように活動をしてきました。
なぜそんな活動ができたかと言えば、それは僕の「うつ状態」の原因を自分の中ではほぼ特定できているからです。

医者にも手助けしてもらいながら症状は大きく改善しました。
でも結局は自分の中で原因を探り、物事の感じ方や行動面を今までと違うステージへもっていかなければ、「本当の意味での克服」ではないと感じています。


原因の特定のための自問自答では、ブログを始めたことで心の中の整理ができました。
何か浮上の糸口をとインターネットを漂流していた時に、ブログをやってみるのもアリかなと思ったのがキッカケでした。

自分の気持ちを文字に起こしてみると気持ちに整理がつきます。



また、ブログ運営の情報収集を通じて

・コツコツ自分を信じて継続している人
・強い覚悟と行動力で大きな結果を出している人
・精神疾患を乗り越えて独立した人
・今も精神疾患で苦しむ人


など苦労しているブロガーさん達が発信する言葉を目にして、「他人や家族との接し方」や「自分の正直な気持ちを大切にする」ことを改めて学んだような気がします。

現時点ではブログの世界に感謝です。
今後もマイペースで続けて楽しんでいければと思います。(収入源も増やしたいから、ちゃんと努力もします!)

今も「うつ」で苦しむ方々も無理のない程度に自分自身、家族と向き合うための参考となれば嬉しいです!

経済的な面も心配になりますが、会社の休職制度や健康保険の傷病手当金などを活用して負担を減らし、まずは回復優先してほしいと思います。

おわり






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