【業界人によるSurface Book2詳細レポート】ニッチなユーザー層、外出先でドヤりたい人向けの高額すぎるノートブック

Surface Book2レビュー記事 Microsoft Surface
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■この記事のターゲット
・Microsoft Surface Bookの購入を初めて検討している方

・Microsoft Surfaceシリーズが好きでもっと詳しく知りたい方

・Surface ProとSurface Bookのどちらを買おうか比較検討されている方


僕はSurface pro(2017年モデル:第5世代)を所有しています。

購入当時は以下のポイントをおさえた「ノートパソコン」で、Surface ProSurface Bookを買うか脳内で熾烈なバトルを繰り広げていました。

【僕の重視するポイント】
・スタイリッシュでシンプルなデザイン
・軽量、持ち運びに便利なサイズ感
・タブレット、ノートPCとして1台2役で活躍中
・イラスト専用ソフトでそれなりの絵がかけるパフォーマンス



結果的に「Surface Pro」にしましたっ



もちろんSurface Bookが悪いマシンというわけではないですし、高性能で稀有なノートブックとして素晴らしいと思っています。

しかし、

用途と性能・価格のバランス、特殊な内部構造による故障のリスクを考えて判断しました。


僕は職業柄、パソコン製造の業界については一般の人よりは多少知識があると思っています

そんな僕がSurface Bookに下した評価は以下です。

Surface bookはこんなマシン

・ゲームや画像、動画編集でガリガリ使いたい人にはちょっと中途半端なスペック

・最高の構成で40万円を超える高額マシン

・タブレット単体では、画面の大きさ意外にSurface Proより劣る面もある

ということで、タイトルにもあるように

外出先で多少負荷の高い作業が必要なニッチなユーザー層(コストに見合う活用ができる場面が限定的)

とにかく1台である程度何でもできて、Surface Book特有のギミックが好きな人

高額+希少性で外出先でドヤりたい人(マウントとる)

に向けたマシンという僕個人の評価です。

■ガチのクリエイターやゲーマーのメイン機またはサブ機向け
負荷の高い作業(イラスト作成、動画/画像編集)には、Surface Studioまたは他社デスクトップパソコンゲーミングノートがベター

ビジネス用途メインのユーザー向け
負荷の高い作業を要求しないノートブックであれば、Surface LaptopまたはSurfaceProがおすすめ


おそらくMicrosoft自体も同様にターゲットの棲み分けをしていると思います。

他のSurfaceシリーズについてはこちら

以降、Surface Bookについて詳しくレビューしていきます。



くどいようですが、Surface Bookのコンセプトと構造をリスペクトしたうえでの評価ですので、決してSurface BookとSurface Bookユーザーをこき下ろすための記事ではないことを宣言しておきます。

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Surface Bookの概略スペック

以下にSurface Book2の主要スペック比較表を示します。
参考のため、Surface Pro7のスペックも記載しています。

Surfacebook2スペック比較表
Surface book2主要スペック比較表
2019年10月時点

現時点、Surface Book2のCPUの世代は2世代前のものになります。
ペンの性能は現行Surface Pro7と同等です。

次回Surface Bookのアップデートでは最新の世代になってくるでしょう。

Surface Pro7と比較すると大きな違いは以下になります。
赤字:マイナス面
青字:プラス面

・CPUが2世代前

・重さは倍以上と重い(画面サイズ、キーボード付きのため)


・画面サイズが大きく見やすい(13.5インチ、15インチ)


・グラフィック処理専用の外部プロセッサが付く
 (CPU Core-i7のみ、キーボードドック接続時のみ)


・外部接続端子が多い、フルサイズSDカードスロット付き

何といっても最も大きな違いは価格です。

最小構成で20万円で、最大40万円オーバーです。

大きさ、グラフィックプロセッサ(GPU)、キーボード付属、外部接続端子が多いというのを考えても2倍近くの価格差はデカいです。

パソコンの原価としては、これらの追加分を入れてもそんなに高くないはず。

価格アップの要素としては、部品原価に加えて

・外部接続端子用の回路基板開発費用
・キーボード内の回路基板開発費用とキーボード筐体金型費用


といったところでしょうか。

一般向けのパソコンではないため大量に出荷されるとも考えにくいので、当然ある程度は原価が高くなることは理解できますが、2世代前のプラットフォームでこの価格は

正直言って高すぎる

という個人的感想です。
旧モデルを叩き売りするとブランドイメージが崩れるのもあるでしょう。

もちろん、モデルチェンジ前とモデルチェンジ後の機種を比べても仕方ないですし

Surfaceシリーズが好きで、利用シーンがバッチリあてはまり、この価格でも価値がある

という層もあることは否定しません。

あくまで僕個人の想定使用条件では高すぎるなという印象です。

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Surface Book特有の特徴

Surfacebook2分解
Surfacebook2分解画像
中央より左:ディスプレイ
中央より右:キーボードドック
IFIXITより引用

ここでは、Surface Book特有のハイライトについて触れていきます。

Surface Bookの代名詞と言えば、この2点でしょう。

①キーボードドックに内蔵されたGPUとバッテリー

②ディスプレイを脱着するヒンジのメカニズム


正直言って、

この2つが無いだけで「その他大勢」のノートブックと大差が無くなってしまいます

賛否両論あると思いますが、Surface Bookのアイデンティティと言ってもいいのではないでしょうか?

キーボードドック内蔵のGPUとバッテリー

そこそこ大きな部品である外部グラフィックプロセッサー(GPU:Graphic Processer Unit)を搭載したタブレットというものは、タブレットの薄型コンパクトという構造の制約もあり実現は困難でした。

Microsoftは、「ALL IN ONE」ノートブックを提供するという信念のもとにSurface BookにGPUを搭載するため、キーボードドック側に「外部GPU」として搭載したのです。

Surface Book GPU
キーボードドック側回路基板の外部GPU(nVIDIA製)
IFIXITより引用
(SurfaceBookのもの)


これによりノートPCとしては、比較的高負荷な作業(イラスト作成、写真加工、動画編集、オンラインゲームなど)に対応できるものとなり、なおかつタブレットの軽快さも併せ持つユニークな存在となったのです。

「外部GPU非搭載」のモデルでは、CPU内蔵のグラフィックプロセッサが働きます。

このため高解像度の画像や動画を編集したり、ゲームであそぶ際には、CPUのリソースが食われてしまい動作が遅くなってしまうことがあります。

一方「外部GPU搭載」モデルでは、外部GPUがCPUとは独立してグラフィック処理専門で動作するため、CPUへの負荷を少なくして快適に高解像度の画像や動画を編集したり、ゲームであそんだりできるわです。

Surface Book2においては、タブレット状態では物理的に外部GPUから切り離されるので、ダブレットモードではCPU内蔵のGPUが働きます。

ちなみに外部GPU動作中にディスプレイをキーボードから外してタブレット状態にする際には、OS側から外部GPUを利用しているアプリケーションを終了させるよう警告が出ます。

また、キーボード側にはバッテリーが搭載されています。

SurfaceBookキーボードバッテリー
キーボードドック側のバッテリー
IFIXITより引用



ディスプレイ側搭載バッテリー容量:18Wh 2387mAh
キーボードドック側バッテリー容量:51Wh 6800mAh


システム合計バッテリー容量:69Wh 9187mAh

これはAppleのMacBookPro13インチより大きく、MacBookPro15インチより小さいです。
(なお、Surface Pro7は従来モデル同様45Wh 5940mAhと思われます)

当然ながら、Surface Bookでディスプレイ側だけでの駆動時間はシステム合計の1/4程度になるので長時間の使用はできませんね。

キーボードドックに接続しない状態ではSurface Pro以下の性能に成り下がります。
(画面サイズは大きいですが)

オンリーワンになるための構造「蛇腹ヒンジ」と「マッスルワイヤー」

Surface Bookのもう一つのウリが、キーボードドックとディスプレイを結合する部分の構造です。

そしてこの構造は、ディスプレイを脱着できる2in1ノートパソコンで唯一、外部GPUを搭載を可能にするための構造でもあります。

キーボードドック側には、ノートパソコンでは他にないと思っていますが「蛇腹型のヒンジ」が、

SurfaceBook2ヒンジ
蛇腹ヒンジ


ディスプレイ側にはキーボードドック側との機械的な結合と安全に電気的な結合を解除するためのロック解除機能「マッスルワイヤー」が搭載されています。

マッスルワイヤー
マッスルワイヤーのロック機構
ディスプレイ側下辺左右に取り付けられている
IFIXITより引用



この「マッスルワイヤー」を搭載したいがために、構造的に「蛇腹型ヒンジ」にならざるを得なかったのではないかと想像します。

こうやって考えると、Surface Book開発チームに課せられた

課題の困難さ
課題を解決するための発想と努力


は相当なものだったのではないかと思われます。

彼らには心から敬意を表したいです。

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Surface Book特有の構造による故障のリスク

前項ではSurface Bookの特徴的な構造に敬意を払ったばかりですが、実際に購入するとなると話は別です。

これまでの一般的な2in1ノートパソコンに対して、機械的接続と電気的接続に新たな構成部品が加わった形になったわけですが、長期使用においては故障のリスクを高める要素と考えます。

もちろん使用状態や製品のバラツキによって故障の起きない個体もあると思いますが、個人的にはこのリスクを負ってまで40万円近くの出費はできないと判断しました。

機械的に壊れるだけなら修理も効くかもしれませんが、脱着のトラブルで電気的にも問題が起こるようなケースになればダメージは相当なものになります(費用的、データ的にも)。

実際にMicrosoftコミュニティを見てみると、アンロックできなくなり本体交換に発展したケースもあるようです。

保証期間外の場合は、どれくらいの金額がかかってしまうのか・・・。

当然Surface Proでも故障した場合の金額は大きいでしょうが、その故障が起こる確率を客観的に考慮すると構成部品の少ないSurface Proが有利です。

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まとめ

さて、長々と書きましたがまとめます。

Surface bookはこんなマシン

・ゲームや画像、動画編集でガリガリ使いたい人にはちょっと中途半端なスペック

・最高の構成で40万円を超える高額マシン

・タブレット単体では、画面の大きさ意外にSurface Proより劣る面もある


・ALL IN ONEの2in1としては唯一無二のユニークなモデル
 (タブレットにもなる外部GPU装備のマシン)

こんな人にピッタリ

外出先で多少負荷の高い作業が必要なニッチなユーザー層(コストに見合う活用ができる場面が限定的)
カメラマン、イラストレーター、ライトゲーマー、動画クリエイターなど

とにかく1台である程度何でもできて、Surface Book特有のギミックが好きな人

高額+希少性で外出先でドヤりたい人(マウントとる)

豊富な予算と価値観が伴えば、好きなものを好きなように買えばいいですが、限られた予算となるといろんなこと考えてしっかり吟味しなければなりません。

今回の記事があなたにとって有用な記事となれば幸いです。

繰り返しますが!

Surface BookはMacBookにも負けない良いマシンだと思います!

おわり

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