■この記事のターゲット
・イチ末端サラリーマンから、自分の想いを会社組織全体に浸透させて組織を動かしたい
・大勢の人に自分の想いを理解してもらって意識を変えていきたい
・社内のパラダイムシフトの時期だと考えている
サラリーマンなど多くの人間が集まって活動する組織において、末端の人間から組織の体質を変えよう、大きな取り組みを始めようとすると多大な労力を費やすことになります。
変化には大きなエネルギーが必要なのです。
基本的には組織の体質を変えていくのは、経営層や上級管理職の方針をトップダウンで落としていくことが有効と思われますが、企業の状況によっては末端から声を上げ、広め、浸透させていくこと(ボトムアップ)が必要な場合もあります。
もちろん、その両方が同じ目標に向かって機能した方が「体質の変革」は速くなるのは明白です。
今回の記事では、末端からの組織改革アプローチをマーケティング感覚を意識して行う方法について述べてみたいと思います。
実際私自身、これまでの業務の経験上でも組織の意識を変えていくこと、組織横断的な新たな取り組みを実施していくことは大変な苦労が伴うことを実感しています。
聞けば当たり前の内容であるのですが、その当たり前のことを分かりやすくイメージして地道に継続していくことが近道であると考えます。
組織横断的に行う取り組みのアイデアがアナタにあるのであれば、是非意識して頑張っていただければ、頑張った分だけの成果がでるでしょう。
- インフルエンサーを説得し、インフルエンサーから発信してもらう(権威性を持ちいる)
- 末端の様々な人に、自分の思いを言葉を変えて伝え続ける(共感を得る)
- 実際に行動し、手本となる行動を見せる(信頼と信用を得る)
上記のように書くと、至極当たり前の理屈ですよね。
ただ、これらを常に意識して業務を行っている人ってどれだけいるでしょうか?
有能な経営者(個人事業主含む)は、「お金を稼ぐためには」ということを常に意識しています。
自社の商品やサービス、アイデアがどんなに素晴らしいモノであっても、それを拡散する能力が無ければ宝の持ち腐れです。
それをよく知っている人は、少なくとも上記の3つを意識して行動しているのです。
いわゆる「集客、マーケティング」の考え方です。
自分のファンをいかに増やしていくかということを意識していきましょう!
以降で詳細を述べます。
インフルエンサーから発信してもらう(権威性を持ちいる)

マーケティングの世界でも、インフルエンサーからの情報発信は重要な情報拡散源です。
会社組織でのインフルエンサーと言えば、経営層や上級管理職です。
中でも特に発信力の強いカリスマ的な存在がいるのであれば、まずはその方に自分の考えをプレゼンすることです。
例えば、ソフトバンクの孫さんやマイクロソフトのビルゲイツがあなたの意見を「さも自分の意見のよう」に発信しようものなら、それを聞いた100人中半分以上は意識にとどめるでしょう。
ただし、いきなり嘆願書を持っていく前に、自分の直属の上司と会話して管理職同士の横のつながりを利用して徐々に下地を作っておくべきです。
提案する内容のリスクの度合いによりますが、プレゼンの時はある程度根拠となるデータとなんとしてもやりたいという熱意が大切です。
インフルエンサーとしても、根拠のない事は言いたくないです。
理にかなっていれば、あとは熱意と継続できるかを見られます。
中途半端に投げ出されては、失望させられることも数多く経験しているからです。
それでもカリスマ的な人は、熱意を持った若者を好む傾向にあります。
当然、厳しい言葉も浴びせられるでしょうが、内心は喜んでいるはずです。
ここまで考えてくれてる社員がいたのか!と。
却下されたとしても部分的にでも賛同してもらえるような言葉をもらえたら、それだけで大義名分になります。
権威のある人は、一度言葉に出したことをそう簡単には撤回しません。
全面的に賛成してもらえなくても、部分的に賛同してもらった部分を強調して権威を振りかざし、大義名分と共に下位ランクのインフルエンサーを落としていけばいいです。
様々な人に、自分の思いを表現を変えて伝え続ける(共感を得る)

人間の会話において、「聞き手」は「話し手」が理解してほしい事の半分程度しか理解しないと言います。
よく使われる例えですが、Aさんが同僚のBさんに休日に山へ行こうと誘ったとします。

明日の休日は天気がいいみたいだから
一緒に山に行こうよ!

いいねぇ~
行く行くー!
そして、次の日の朝の集合場所で・・・こんなに認識の差があったわけです。

かたや「登山」のつもりで用意した者、かたや山へ「ドライブ」のつもりで用意した者。
人間の言葉って伝わってるようで伝わってないんですよね・・・。
以下はかつて私の上司だった人が言っていたことです。
「俺が朝礼で何回も同じ話をしていると思ってるかもしれないが、毎回意識して言葉を変えたりトーンを変えたりしてるんだ。なぜだか分かるか?」
「聞いてる人のひとりひとりの心に刺さる言葉が違うから、みんなの心に刺さるように表現を変えてるんだ。」
もう10年ほど前に聞いた話ですが、なんとも印象に残っています。
確かに人によって心の琴線に触れるような言葉や描写は異なると思います。
・毎回変わった例え話を織り交ぜる
(例:家庭に置き換えてみる、自然の摂理に置き換えてみる、人間関係に置き換えてみる等)
・ネガティブな言い回しで危機感を煽る
・希望が持てるようなポジティブな言い回しをする
・ことわざや、有名人の言葉を借りる
これらを繰り返していくことで、理解者が1人、2人、3人・・・・と増えていくでしょう。
担当者同士の雑談の中や、業務中の会議または、ざっくばらんな会話の中で意識して種まきをしていく。
そんなイメージで芽吹くのを待ちましょう。
ここで大事なのは「共感」です。
聞き手から
「たしかに」
「私もそう思います」
と心から言ってもらえることが重要です。
実際に行動し、手本となる行動を見せる(信頼と信用を得る)

骨が折れますが、トークだけでなく自ら率先して行動し、小さくてもいいから実績を積み上げていくことも重要です。
実績の積み上げこそが最も信頼性のある根拠データになり得ますし、それによってあなたのアイデアの信頼性があがり、周囲からあなたへの信用もアップします。
本来なら自分の組織以外の業務は、別の専門の組織に任せた方がいいでしょう。
しかし、これまでと全く異なるような意識を植え付けたり、取り組みをしてもらったりという大きな変化に対しては拒絶反応を示されてしまいます。
他部門の範疇である業務も多少は自らが率先してやることで信用を得ることができるのです。
ただし、本来は責任部門が行う業務であることは認識させておきましょう。
他部門が自分の範疇の仕事を勝手にやってると取ってしまうと不信感を招きますし、全部あなたがやってしまうと、今後もあなたがやってくれると勘違いされても困るからです。
そして、率先してやってる感もさりげなくアピールして「あいつ、なんか頑張ってるな・・・」というイメージも焼き付けるように行動すると効果的です。
さいごに

意識を変えていく、新たな取り組みを組織横断的に実施することは大変な苦労が伴います。
変化に対する拒絶反応との戦いです。
しかし、その変化の後に
組織のみんなが持っている悩みや問題・課題が「こんな風に解決できるんです!」
というイメージを提供できれば、共感してくれる人(あなたのファン)も増えるでしょう。
そして、その変化していくプロセスを経験したあなたの考え方の幅も大きく成長するのではないでしょうか?
サラリーマンは「淡々と業務をこなして、毎月決まった給料をもらう」という意識で働いている人も多いかと思いますが、
・自らのサービスや商品をどうやったら多くの人に受け入れてもらえるか
・どうしたらお金を生み出すことができるか
というマーケティング感覚を持ちながら仕事をしてみると、成果が出た時に喜びも大きくなります。
もしも、自分でお金を稼がなきゃいけない!という状況になった時に役に立つ考え方でもあると思いますので、身に付けておいて損は無いですよ!
僕も参考にしている書籍を紹介しておきます。
Webマーケティングの基礎をマンガでのストーリー形式で学べます。
ページ数は多いですが、マンガなので読みやすく、ところどころで詳細な解説もついていてユーザー評価も高いです。
分野が違う人が読んでおいても、損はありませんよ。
おわり
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