この記事は、疲弊している製造業の品質保証部員に向けたものです。
品質保証部員が「品質第一の信念」と共に社内でバトルを繰り広げるための想定問答を記載します。
疲弊した製造業の品質保証部と言えば、
・お客様からの度重なるクレームに対応で疲弊
・製造部門や技術部門からは舐められて品質改善の取り組みが進まない
・会社全体の品質への意識が低くて仕事のやりがいを感じられにくい
というような感じですよね・・・。
このままじゃダメです!
いつかメンタルやられますよ!
他部門から舐められっぱなしでは品質保証部のプレゼンスは低下していき、会社としての品質意識が薄れ、将来の巻き返しがどんどん厳しくなっていきます。
品質保証部は製品やサービスの品質守る警察機関
もっと強気に出ていいんですよ!
容疑者の立場や、都合のいい言い訳にとらわれ過ぎてはいけないんです。
そのためには自部門の役割と自分の信念をハッキリさせないといけないので、過去記事を参照して行動規範イメージしておいてください。
製造部門や技術部門が強気の企業では、彼らは我々品質保証部門のことを
大した活動してないくせにキャンキャン言ってきやがって
俺たちは毎日毎日必死こいてコストダウン、納期遵守で残業しまくってるのにサッサと帰りやがって
と思っている末端の人、いや管理職もけっこういます(経験談)。
今回記事は、このように品質保証部を完全に下に見ている製造部門や開発部門担当者との想定問答です。
感情的になって根本的な部分を履き違えているヤツには、俺たちもたまにはガツンと言うんだぜ?ってとこを見せてあげましょう。
今回も主張を分かりやすくするため、あえて嫌われても仕方ないキツめのやりとりにしてますが、賢明なあなたはもっとスマートに対応できるでしょう(笑)
それではいってみましょう。
品質保証部の逆襲だ!
vs製造部門 or 技術部門担当者 「品証部ももっと汗かけや!」だとぉ!?
お客様クレームの是正対応として、実働部門にお願いしていたアクションの回答が来ていません。
「いつものことか・・・」と思いながら品質保証部のAさんは、実働部門の担当者Bさんに回答を煽りに直接伺います。
(Bさん、いちいちケンカ腰でくるから面倒くさいんだよな・・・)
Aさん
Bさん、先日のクレーム対応の打ち合わせでお願いしたアクションの件ですけど、回答納期過ぎても回答もらってませんが進捗はどうなってますか?
お客様への報告期限に間に合わないので早く回答ください
チッ(舌打ち)
はいはい。やりますよ!
Aさん
そう言いながらいつもズルズル長引くじゃないですか・・・
本当にお客様の信頼を失いかねませんよ
こっちはすぐ対応しなきゃいけない仕事で手一杯なんだよ!
割り込ませたいなら上を通してくれ!上を!
Aさん
何言ってるんですか・・・
打ち合わせの場にお宅の課長もいたでしょう?
そもそも、いつも上を通しても回答が遅いからこうやって直接きてるんじゃないですか!?
なんだとコラァ!
お前ら品証部はキャンキャン細かいこと言うだけでラクだよな?
俺らは納期とコストダウン要望、日々のトラブルで毎日大変なんだよ!
Aさん
・・・
毎日俺らより早く帰れていいよな!?
お前ら品証部ももっと汗かいて働けや!
・・・ブチンッ!
ダークサイド
ククク・・・好き勝手言いやがりますねぇ
な、なんだよ!
オレは間違ったこと言ってねえぞ
ダークサイド
間違ってるかどうかなんてどうでもいいですが、
本質からズレまくりですよ
あん?
ダークサイド
Bさん、あなた方が大変だからと言って僕らも大変じゃないとダメなんですか?
あなた方が残業しまくってるからって、僕らも残業しなくちゃいけないんですか?
残業代いっぱいもらってて、僕より給料も多いでしょう?
・・・
ダークサイド
俺らに「汗かけや!」って言いますけど、僕らが汗かけば全てが解決するんですか?
だったらサウナでも行ってきますけど!?
そ、そんな言い方ないだろ・・
ダークサイド
冗談ですよ!すみません、調子にのって・・・
僕らが弱体化してしまって、立ち上げ品質や従業員の品質への意識を下げさせてしまっているのも良くないんです
だから、これからは厳しいこと言ってでも品質意識を上げていきたいんです
ダークサイド
Bさん、クチは悪いけど現場を熟知しているところはすごいなぁと僕も思ってるんです
これからもっと源流で品質を作りこんで、後々みんなが少しでもラクできるような取り組みを提案していくんで協力してほしいと思ってます
そりゃあ、みんながラクになるっていうならできるところは協力するよ
ダークサイド
ありがとうございます!
全体の意識を変えていくには一人じゃ無理なんで仲間が必要なんです!
本当に心強いです!
ダークサイド
じゃ、また内容まとめて相談しに行きますんで!
おう
ダークサイド
あ!
本題の回答の件、今週中にお願いしますよ!
わかったよ!
さいごに
さあ、Bさんは要求通り回答くれたんですかね?
Aさんに今後協力してくれるんですかね??
どちらにしても、品証の人間が弱いままではいけないと思います。
普段ガツンと言わない人が、急に強気に行くと意外とちゃんと話を聞いてくれますよ。
ただ、理論的に自分たちの会社内での立場を主張し、先のビジョンも説明してあげないと心に響きません。
たしかに日々慌ただしい部門の気持ちは分かりますが、目の前のドタバタをさばくことだけにフォーカスして満足しているだけだと5年後も10年後も状況は変わりません。
特急ではないけど、将来に向けてやるべき仕事もやらないといけないんです。
それを伝えるのは管理職の仕事かもしれませんが、伝える人、伝え方、相性などで相手の受け止め方は違います。
管理職の意向も汲んで、担当の人間同士でも並行して品質マインドを醸成していくことは、意識の浸透の助けになると考えます。
「押し」と「引き」の駆け引きをしながら、他部門に自分たちの想いを浸透させていくのも結構楽しいですよ!
参考になれば幸いです!
おわり
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