【品質保証の仕事がつらいと感じるアナタへ】誰にも言わず、完璧主義を「こっそり」やめましょう

品質保証部の仕事は完璧主義をこっそりやめよう
この記事を読んでほしい人
・品質保証部の仕事で成果が出なくてツライと感じている人

・不良やクレームを出させずに完ぺきに仕事をやろうとしている人


筆者である僕は、20年以上の製造業に従事してきました。品質保証の業務歴も10年を超えました。(現在進行形です)


これまでに「品質保証の仕事は完璧主義者が向いている」ということをよく聞いてきたように思います。

もちろん他の仕事でも完璧主義(タスクに対してキッチリ結果を出す)であることが望ましいです。

そんな中でも品質保証部門は業務の性質上、特に完璧さを求められると思います。

・1件の不良が、1件のクレームが経営上も、ユーザーにとっても「良しとはされない事象」であること

・製造部門や開発部門のように「製造ノルマ達成」、「製造コスト○%ダウン」、「新製品○機種リリース」、「性能○%向上」みたいな品質以外の評価指標が少ない

という背景があるからと僕は考えます。

我々に求められる仕事は、不良を低減すること、お客様からの品質クレームを撲滅すること。

そのために社内の製造、またはサービスの品質管理プロセスの欠陥を見つけ出し、そのプロセスを補強または再構築しているのです。

みなさん完璧にできてますか?

完璧にやろうとしても、なかなか自分が求める結果が出ずに自己嫌悪になっていませんか?


ちなみに僕は、品質保証の仕事で自分がやるべきことを完璧にできているとは思っていません。

昔の私は、仕事を完璧にやろうと思っていました。

でも、

今では完璧にやろうとは思っていませんし、それで満足しています。

それはなぜか?


私の場合、自分を完璧主義と思って仕事していたら「心身の健康」を保てなかったからです。

今回の記事は、品質保証で働いている完璧主義者(と思っている人)に向けた内容です。


言いたいことは、


品質保証部で働いている完璧主義者は、「こっそり」と完璧主義をやめていいですよ

というものです。

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完璧主義で品質保証部門で働き続けるのはツライ

すでに長く品質保証部門で働いている方には、ここで多くを述べるまでもないかもしれません。

この世の森羅万象において、完璧なんてあり得ない!なんて大それたことは言いませんが、少なくとも「品質保証の仕事に完璧なんてありえない」と僕は思っています。

瞬間的には不良もクレームもゼロになることもあるかもしれませんが、それはその時点だけの話です。

「未来永劫不良もクレームもゼロ」なんてことは無いんじゃないですかね。

「品質を担保する既存プロセスの改善の余地」は山ほどあるでしょうし、環境の変化、人の変化、モノの変化などの「不良やクレームの確率を上げる要因」は常に我々に降り注いでいます。

銃弾が四方から降り注ぐ戦場の中で、ひとつの損害もなく無傷で耐え抜けられる方が奇跡だと思いませんか?

そんな状況にも関わらず無傷でいたいと思えば思うほど、大切な部下が負傷したり、長年かけて構築してきたインフラが破壊されたりで損害を負った時の精神的ダメージが大きいんだと思います。

品質保証部門で働いているのがツライと思っている方は、上記のようなイメージに近いのではないでしょうか?

自分なりに大切にしてきたものが、ある時突然壊れてしまう

自分が製造やサービスの最前線に立てないジレンマ


完璧主義を貫くために精神的にツライ状態で仕事をすることは、あなたにとって良いことではありません。

少し割り切った考え方にすることで、自分自身をラクにしてあげましょう。

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こっそりと完璧主義者をやめよう

完璧主義を「こっそり」やめましょう。

ずっと無傷でいることなんてできません。
それは過去の先輩たちの仕事ぶりを見てきたみなさんもよく分かっているはずです。

これまで誰もできやしなかったことを自分がやってやろう!という気持ちは尊敬できますが、無傷での達成はムリです。

サボれと言っているわけでも、高い志を捨てろと言っているわけでもありません。

多少の損害(影響の小さい不良、単発のクレーム)は出ても仕方ないと割り切ろうということです。

限られた時間で、できる範囲のことを厳選して、少しずつ前進すればいいのです。

ただし、この考え方を回りに公言してはいけません。

聞いた人の受け取り方によっては不真面目と取られる可能性があるからです。
※だから「こっそり」と言っています(笑)

自分の中だけで、割り切って切り捨てる部分は切り捨てると決めて、

  • 自分の得意を活かせる案件
  • すぐに効果が見込める案件
  • 長期的な課題を将来的に解決していく土台作り

に注力すればいいのです。

人によってどこまで割り切っていいかは様々でしょう。

僕としては、少なくと月に数回くらい精神的にツライと思う程度になるように業務の取り組み方を調整していいんじゃないかと。
(まったくツライと思わない仕事をしていても自分が成長しないので、困難な課題や問題にチャレンジする余白は少し残すことを)

ツライと感じさせるタスクを割り切って切り捨てる、または自分の中で60点くらいの出来で済ませておく程度でいいと思います。


大きな成果が出なくても全体的に前に進んでいれば進歩です。

例えば

・周りの部門の品質への意識が良い方向に変わってきた
・不良の発生率が○%低減できた
・クレームが昨年に比べて○件減った
・品証部門のコストを○%低減できた

どれか一つでも進化をしていれば十分。

ひとつひとつ確実に前進していく気持ちでいきましょう。

毎日がツライと感じている品証部門で働く方は、まずはツライと思っている仕事を「こっそり」手を抜くことから始めましょう。

もちろん上司や先輩には普段通りの受け応えで。

でも、心の中では「60点くらいでやっとけばいいや」という気持ちで。

自分の得意なことでの成果、数字で効果を示せるもの、長年の課題解決に一歩でも進んでいることが示せれば堂々としていればいいんです。

「品質保証の仕事を完璧にやれる人」なんて少なくとも僕は見たことがありません。
だから完璧じゃない自分を責める必要なんてないんです。

ただ、

生活費のために、または非効率のためにダラダラ残業するのがクセになっていて、長時間労働でツライというのは論外です。

ある問題が起きているとしましょう。
「あなたが今日残業しても明日までに解決しないと分かっている問題」ならサッサと定時で帰りましょう。

明日取り掛かってもいい問題なら、明日やればいいです。

それだけでストレスが減るし、会社にとっても経費削減になります。

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さいごに

完璧主義の方で、品質保証の仕事がツライと感じているなら完璧主義を捨ててもいいと思います。

100点取ろうとして結局取れなくて精神的にツライ思いをするくらいなら、コンスタントに60~70点くらい取って心身ともに安定している方がラクですし、評価も悪くないんじゃないでしょうか。

そして、たまに「ここぞという時」に100点狙いに行くくらいのメリハリある仕事ができれば楽しく仕事ができるかもしれませんよ!

おわり

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